【ポアンカレ予想】
最近覚え言葉です。
まず、これがどれほどの難問であったか?
なんとこの問題には賞金がかけられました。
「ポアンカレ予想」とは世にいう「ミレニアム懸賞問題(millennium prize problems)」の1つに選ばれたのです。
ミレニアム懸賞問題、とは、アメリカのクレイ数学研究所(CMI)によって2000年に発表された7つの数学上の未解決問題のこと。
懸賞金の額はなんと100万ドル(約1億1000万円)!
ちなみにその7つとは
ポアンカレ予想 (The Poincaré Conjecture)
P≠NP予想 (P versus NP)
ホッジ予想 (The Hodge Conjecture)
リーマン予想 (The Riemann Hypothesis)
ヤン-ミルズ方程式と質量ギャップ問題 (Yang-Mills Existence and Mass Gap)
ナビエ-ストークス方程式の解の存在と滑らかさ (Navier-Stokes Existence and Smoothness)
バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想 (The Birch and Swinnerton-Dyer Conjecture)
です。
見るだけで頭痛くなりそうですね☆
ちなみに「ポアンカレ予想」以外の6問はまだ未解決ですから1億1000万円を手にするチャンスはまだ残されていますよ。
「ポアンカレ予想」を解決したのはロシア人数学者【グリゴリー・ペレルマン】。
2006年12月22日、アメリカの科学誌「サイエンス」で科学的成果の
第1位に「ポアンカレ予想の解決」が選ばれ数学のノーベル賞といわれる(4年に一度しか受賞されない為
値はノーベル賞を超えているともいわれる)「フィールズ賞」を2006年
に受賞しました。
なんといってもこの問題、1904年にフランスの数学者アンリ・ポアンカレによって提出されて以来、ほぼ100年に亙り未解決だったのです。
いかに難問であったか、お分かりになられたと思います。
では、肝心の「ポアンカレ予想」とは何⁈
これは大変難しい問題ですので、まあ、まず分かりやすい表現で説明
しましょう。
まず、ロケットに乗ります。
そのロケットには長い長いロープがついています。
どれくらい長いかというと、宇宙を一周できるくらい長いロープです。
(そんな無茶なと言わないで下さいね、あくまで頭の中で行う実験ですので☆)
その片方は地球にくくりつけ、もう片方をロケットにつけておきます。
いざロケット出発!
ロケットは宇宙のありとあらゆる所を旅します。
そして、地球に帰ってきます。
そうすると手元にはロープの始まりと終わりの両端があります。
ロープの両端を持ったまま、ロープ全体を手元に引き寄せます。
もし、ロープが全て手元に引き寄せられたとします。
その時、この宇宙の形はおおむね丸いと言えるか。』
これがポアンカレ予想の問題でした。
ウィキペディアにはこう書かれてますね。
「数学的に厳密ではないが、たとえて言えば、宇宙の中の任意の一点から長いロープを結んだロケットが宇宙を一周して戻ってきて、ロープの両端を引っ張ってロープを全て回収できた場合、宇宙の形は概ね球体(=ドーナツ型のような穴のある形、ではない)と言えるのか、という問題である」
それがどうしたって思われるかもしれませんが、この「ポアンカレ予想」を解くことによって「宇宙の形」なるものに迫ることが出来たようです。
その結果、物の形は8種類の組合せで作られていることが分かったのです。
そのうち「おおむね丸い」のは1つだけ。
あとの7つは「ドーナッツタイプ」です。
そして、宇宙を構成している部分に、球体以外の形が一つでも含まれている場合はロープを回収することは出来ないと分かったのです。
従ってロープが回収出来た時この宇宙は『おおむね丸い』と言えるわけです。
※ちなみにその8種類とは
1:球体
2:ドーナツ形
3:内側に折り返せない横の輪のあるドーナツ形
4:外側に折り返せない横の輪のあるドーナツ形・
5:内側に折り返せない縦の輪のあるドーナツ形
6:外側に折り返せない縦の輪のあるドーナツ形
7:クラインの壷
8:折り返せない縦の輪のあるクラインの壷
この問題を解くのに100年かかり、それは1億円級の問題であったわけです。
なお、証明には熱量・エントロピーなどの物理的な用語が登場したのですから驚きです。
さて、この栄誉を手に入れたペレルマンでしたが、フィールズ章受賞は辞退。
賞金1億円も受け取ろうとしません。
現在は故郷で母親と、わずかな貯金と母親の年金を頼りに細々と
生活しているそうで、消息もハッキリしない。
明るい性格は影を潜め、別人になってしまったと言われます。
ああ、この100年かけて解いた「ポアンカレ予想」とは結局
何だったのでしょう?
たとえ、大宇宙の仕組みや素粒子とは何かが分かっても、
まことに残念なことに肝心要の
「人間とは何か?」
「私とは何か?」
「人間の生きる意味とは何ぞや?」
「私の存在意義や如何?」
の問いの解決にはまったくなれないのです。
人生の目的を知らず100年生きるより
人生の目的を知って1日生きる方がはるかに尊い」(釈尊)
「そもそも、しあわせとは何か?」
「どうしたら、本当のしあわせになれるのか?」
「生きる意味とは、何か?」
ということを今こそ考え直す時ではないでしょうか?
実際、もし、貴方が大切な人(親、子供、夫、妻、親友など)からこう言われたら、どう答えますか?
毎日同じことのくり返しやし、どうせ最後は死ぬのに、なぜ生きなならんの?
統計によると【80.9%】の人が、このような事で悩んだ経験があるそうです。
生き