アル中と言われる前に、アルコールの嗜み方を知る必要がある。
僕の自慢はアルコールを大量に摂取して、例えその日記憶を失おうとも、自分の言葉をコントロール出来ることである。
間違っても「酔った勢いでとんでもないこと言い出す」事は100%あり得ない。
でもそろそろ、本当の意味でお酒を楽しむようになりたい、なれそうとも思う。
下記は茶の文だが、茶をビールと置き換えるだけで心の響き方も変わるので面白い。
うーん、深い!
中でも唐時代の盧仝(ろどう)がつくった『筆を走らせ孟諫議の新茶を寄せるを謝す』という詩は最も有名です。
長い詩ですので、お茶の魅力を言い尽くした有名な部分だけを紹介してみましょう。
一碗喉吻潤、 一碗、喉吻潤い、
兩碗破孤悶。 二碗、孤悶を破る。
三碗捜枯腸 三碗、枯腸を捜し、
惟有文字五千巻。 惟だ有り文字五千巻。
四碗発軽汗、 四碗、軽汗を発し、
平生不平事、 平生不平の事、
尽向毛孔散。 尽く毛孔に向かいて散ず。
五碗肌骨清、 五碗、肌骨清し、
六碗通仙霊。 六碗、仙霊に通ず。
七碗吃不得也、 七碗、吃して得ざる也、
唯覚両腋習習清風生。 唯だ両腋の習々たる清風の生ずるを覚ゆ。
【通釈】
一杯飲めば、喉を潤し、
二杯飲めば、孤独もなくなる。
三杯飲んで、俺のはらわたの中を探ってみると、
文字五千巻が浮かんでくるだけ。
四碗飲めば、軽く汗ばみ、
平素の不満も、毛穴に向かって散っていく。
五碗飲めば、肌も骨も清らかに。
六碗飲めば、仙人の精神に通じる。
七碗で、もう飲めなくなって、
ただ、両脇からそよそよと清風が起こるだけ。