セルフコントロール。
僕の課題です。
2年半前にタバコをやめました。
今週は東京マラソンのため期限付きではありますが禁酒をします。
【何かを得るには何かを断つ】
これも僕の大切にしている考え。
感情をコントロールし、自己正当性だけを考えず、俯瞰で見て、それでも「こんなもんだ」と開き直り、うじうじせず、人に迷惑をかけない、それでいて自分らしく生きたいと思います!
◆感情のコントロール
今日一日絶対にシロクマのことは考えないでください
-開き直るということ-
はじめにこの文章を読む前にひとつお願いをしたいと思います。表題にもありますが、
「今日一日、絶対にシロクマのことは考えないでください」
最近、弓道の選手に話を聞く機会がありました。お酒を飲みながら、メンタル面の問題についていろいろ話を聞いたのですが、レベルの高い選手の方たちでしたので、問題も究極的なところに行き着き、弓道の団体戦などで、この一矢で勝負が決まるという土壇場のときに、どうしても不安になったり、いろいろ考えてしまう、そういうときにどのように心をコントロールしたらいいのか、何ができるのか教えてほしいというのです。私はその場では即答できず、ずっと考えていたのです。
この一矢で勝負が決まる。このような機会は様々なスポーツで訪れることなのですが、そんな時いったいどうしたらいいのでしょうか?
私の答えは、「開き直るなよ~!」と非難されそうですが、「余計なことは何もするな!」ということです。つまり「開き直れ!」ということです。
この一本の矢で勝負が決まる、そんな時に「新たに」やることは何もないのです。逆にそこで「何とかしよう」と思うと、その「何とかしよう」という心が邪魔になってしまうのです。
はじめに「シロクマのことについて考えないでください」と言いました。でもみなさんはついシロクマのことについて考えてしまったのではないでしょうか?この文章を読む短い間ならまだしも一日シロクマのことについて考えない人はいないのではないかと思います。人間は、考えないようにしよう、と思うと逆に考えてしまうのです。
「不安になるまい、緊張しないようにしよう」と考えたり、その考えを打ち消そうと努力しようとすると、矢を正しく射るための活動にプラスして、もう一つの心的活動をしなければいけなくなります。心理学の世界では、二重課題と言います。たとえるならわざわざ歌を歌いながら、算数の問題を解くようなもので、当然のことながら肝心の算数の成績は落ちてしまうのです。
緊張するから、不安になるから成績が落ちるのではないのです。緊張や不安に対して、成績が落ちないように何とかしようと余計な心のエネルギーを使うから成績が落ちるのです。
「緊張しまい、不安になるまい」と考えるのではなく、「あ~、緊張しているな」「あ~、不安になっているな」と思っても、それが当たり前と開き直って、正しく矢を射るために集中する。やるべき事をやる。そんな開き直りの心が最後の一本での平常心をもたらしてくれるのです。
蛇足ながら、どこまで関係するかどうかはわからないのですが、私が今取り組んでいる転機の研究には、しばしばどん底に落ちた時に「開き直り」、危機から抜け出すことができたということがしばしば見られます。「開き直り」ということは、スポーツ選手の心理的成熟にあたって非常に重要な心理状態だと思うのですが、実はまだ私の中では十分捉えきれておらず、今後研究を進めていきたいテーマになっています。