昨日とは打って変わり、在り来たりな日常に戻りました。
刺激的なイベントと出会いで新たな気分になっているのは確かなのですが…。
それらをどう生かすか?
せっかくの経験を過去の体験と組み合わせ、次のステップに活用する。
この情報処理が苦手なんですね~
でも過去を振り返る悩みでなく、未来を創造する悩みなので苦になりません!
【創造力は才能?それとも教えられるもの?最新の研究から見えてきた答え】
創造性を高めたい? それなら、専門家やコンサルタント、創造力の「グル」たちが喜んで手助けしてくます。創造性や発想力を開発すると称して、さまざまなコースやセミナーが開かれているのはご存知でしょう。こうした「自己啓発」に大金を払う価値は本当にあるのでしょうか?
米誌『The Atlantic』に創造性に関する興味深い記事が載っていました。偉大な芸術家がどのようにして素晴らしい作品を生み出すのかを論じたものです。著者のコディ・デリストラティ博士は、最近の研究で、創造性のどれくらいが生まれつきで、どれくらい後から身に付けられるかを調べたそうです。
結論はこうなりました。基本的に、創造性を高める魔法は存在しません。たしかに、革新的な考え方を身につける訓練はあります。しかし、飛び抜けた創造性を発揮する人は、生まれつき脳が異なっており、彼らの創造性は訓練やテクニックで身につけたものではないのです。
◆創造性のためにできること
デリストラティ博士は、Social Cognitive and Affective Neuroscience(社会的認知と感情の神経科学)誌に掲載された、サウスウェスト大学の心理学教授ウェンフー・リー氏らの研究に触れています。この研究では、被験者たちに創造性に関する標準テストを受けさせ、超高得点をマークした人たちと、その他の人たちで、脳にどんな違いがあるかを調べました。
「スコアが特に高い人たちは、pMTG(右後部中側頭回)にある灰白質の体積が大きいことがわかりました。pMTGとは、創造性に関連する脳の領域です」とデリストラティ博士。
しかし、まだ疑問は残ります。脳の構造が違うとしても、それは生まれつきのものなのか、後から何かをすることで強化されたのか、という疑問です。
その答えを知るため、リー氏らは、被験者たちの性格的特徴を調べました。その結果、pMTGの大きさと「オープンネス」と呼ばれる特徴に、高い相関があることがわかりました。オープンネスがある人とは、常に新しい経験を追い求め、想像力豊かな人のことです。そして、オープンネスは後から育てられる特性です。
「新しい食べ物に挑戦する、外国語を学ぶ、新しい人に会う、日曜日の新聞のクロスワードパズルをやってみる、複雑な問題に取り組む、視点を変えてみる。これらはすべて、オープンネスを育てるためにできることです」とデリストラティ博士。「創造性は脳の構造に深い関連があります。しかし、新しい経験へのオープンネスがあれば(少なくとも部分的には)創造性を高められます」
◆変えられないもの
行動を変えることで創造性を高められるのだとしても、やはり限界はあります。マハリシ大学のフレデリック・トラビス氏と共著者のイヴィンヌ・ラギロセン氏は、Creativity Research Journal誌の6月号で、訓練やライフスタイルが創造性に及ぼす影響力の限界を示しました。
ある研究で、「情報を高速に処理できる人の脳は、より多様な情報を結びつけたり、より独創的な関連付けを行える」ことがわかったそうです。「これは創造性を示す指標でもある」とデリストラティ氏。「トラビス氏とラグロセン氏は、創造性(少なくとも、かけ離れた経験や記憶をすばやく混ぜあわせてオリジナルのアイデアを創る能力)が脳の処理速度に依存することを証明したように見えます」
単純過ぎるメタファーですが、脳はアイデアを製造する機械と見ることができます。刺激的で新しい経験をたくさんすれば、インプットする材料をコントロールできます。しかし、インプットした情報を革新的なアイデアに変換する「処理能力」は変えられません。
結局何がわかったのでしょうか? ライフスタイルを変えることで、画期的なアイデアを生みやすくはできます。マンネリな生活を脱し、新しいことに挑戦し続ける、といったことです。ただ、逆に言えば、それが、創造性を高めるためにあなたができる唯一のことです。では、創造性トレーニングは…? おそらくそこに魔法はないでしょう。