労働時間が一番のポイントと感じます。
ただ美容室として生き抜くには、お客様の要望を最大限くみ取り、利益より信頼を勝ち得なければならない。
果たして営業時間を緩めず、効率化と作業スピードを図り、何処にも負けない居心地の良さと技術を提供することが可能なのか⁈
この答えを出すことが僕の使命です!
◆とある企業の離職に伴う決断
採用後、1年以内に辞める人の割合は、それまで10%台でしたが、平成19年にはおよそ44%にのぼりました。
高い離職率が売り上げに影響しているのではないかと、会社は考えました。
この頃、社員は開店から閉店まで1日中、店にいることが少なくありませんでした。
長時間労働が高い離職率につながり、結果として客へのサービスが低下して売り上げを落としていたと、この会社は分析したのです。
当時の営業責任者 長縄さん
「店長が辞めて新しい人に替わると、またやり方が違う。
『前こんなこといったのに、今度また違う』みたいになり、混乱を招いてしまうと、今度は従業員さんが辞めてしまうみたいな、負のスパイラルになってしまう。
従業員の方、社員の方にしっかり労働環境を与える方が、会社としては利益になる。」
会社が取り組んだのが、勤務パターンの改革でした。
栗田さん
「いらっしゃいませ。」
社員の栗田さんです。
接客からスタッフの指導まで、店舗全体の運営に責任を持つ1人です。
夕方5時。
栗田さんは勤務を終え、業務の引き継ぎを始めました。
栗田さん
「仕込みは、とりあえず夜までのサラダは全部仕込んで…。」
引き継ぎを受けているのは、「シフトリーダー」と呼ばれるアルバイトのスタッフです。
一定の調理技術を身につけた後、衛生管理やクレーム対応など、店の運営全般についての試験に合格した人がシフトリーダーとして店を守ります。
それまでは、客への対応や売り上げ金の管理のため、必ず社員が店にいました。
それをシフトリーダーにも分担してもらうことで、1人1人の勤務時間を短くすることにしました。
同時に、シフトリーダーの時給を引き上げました。
将来、正社員になる選択肢も用意し、これまでに48人を採用しています。
この制度を導入して以降、社員の残業時間は平均、月10時間にまで下がっていると言います。
栗田さん
「残業もないので、常に笑顔でお客様に接したり、スタッフどうしもギスギスしない関係を保てる。」
働く環境をさらに良くしようと、社員やスタッフからアイデアを募っています。
優秀なアイデアには30万円を支給することにしていて、全国の店舗から月に100件ほど寄せられるということです。
40%を超えていた離職率は年々低下し、去年(2012年)は12%になりました。
長時間労働を解消し、離職率を抑えることが、最終的には会社の利益にもつながると、この会社では考えています。
うどんチェーン 成瀬社長
「お休みはとれるようにする。
残業もさせたくないので、してもらわないよう周りで助け合う環境を作るとか、基本的に(仕事を)継続して頂くと、能力が上が