ブログのネタがたまってきたので、早くキリマンジャロの記事を終わらせねばと思っていた矢先、キリマンジャロ登山を記録していたノートを紛失してしまいました笑
日記とまでは言えませんが、毎晩テントでつけていた記録。
些細なことも含め、ガイドさんに教えてもらった事などもメモし、自分へのお土産は買わず、このノートさえあればと思っていた品でした。
このブログ記事は完全に自己満足なので、美容室運営とは全く関係ございませんが、記憶を辿って記事を綴っていこうと思います。
9月5日(水)
登山初日。
7:00起床。ホテルのブッフェで朝食を済ませます。タンザニア料理は昨日十分に堪能したのですが、ホテルの朝食も最高。どうやら食の相性は良さそうです。これだけで異国での時間の流れ方と楽しみ方が大きく変わるので、僕にとっては旅の重要なポイントです。とても嬉しい。
7:45にチェックアウトを済ませるためにロビーに降りると、ガイドのロイさんと昨日深夜ホテルまで送ってくれたレイモンドさんがすでに来ていました。荷物を積み早々に出発。コックのローレンスさんとポーターのイフレムくんも乗っています。自己紹介をして定刻前に出発。
今回のスタート地点となるマチャメゲートに向かいます。ゲートまでは約2時間との事。ウトウト居眠りをしたり、途中買い出しにコックのローレンスが降りたり、景色を楽しんだり、これから始まる登山の感傷に浸っておりました。
↓左がガイドのロイさんと右がドライバーのレイモンドさん!
10:30マチャメゲートに到着。
ここから入山手続きが始まります。パスポートをチェックし、入山料を払い、ポーターの名前や人数も申請するようです。手続きは全てガイドのロイさんがやってくれるので僕はやる事がありません。昼食も終わり退屈なのでウロウロしていると、先程大袈裟なくらいな別れを告げた登山に参加しない、ドライバーのレイモンドさんと何度もすれ違ってしまい若干気まずいです。どうやら手続きを手伝っている模様。
↓トップのウルフピークまで約40Km!
↓入山料が書かれているらしいのですが、恥ずかしながら自分にはわかりません…。
また別の箇所では、ポーターはポーターで申請するのでしょう、現地人と思われる集団の大きな列が出来ています。
今回の僕のチームは、ガイド1名コック1名ポーター4名の計6名と僕を合わせての7名です。これが大名登山言われる所以です。おそらくこの日マチャメゲートから出発する登山者は約50名程。基本的には同じ行程で進んでいくので、この後に何度も顔を合わせます。そしてサポート役である現地人は軽くこの5倍。このポーター達ともたくさん顔を合わすので、自然と顔見知りになっていきます。
13:30頃、ようやく手続きが終わり登山開始。この地点でまだ全メンバーに会っておらず、ガイドのロイさんと2人で登り始めます。この日はマチャメキャンプに向かいます。
↓スタート地点だそう!
マチャメゲートの標高は約1,800mで、目指すマチャメキャンプの標高は3,033m。
初日は背の高い樹木に遮られて景色は楽しめません。
↓ここから見えるトップ!
ロイさんに日本語を教え、ロイさんに英語を習い、歩を進めて行きます。基本的に各ポーターさん達は30kg近い荷物を担ぎ、ゲストの我々をキャンプ地でテントを張って迎えてくれるため、かなり早いペースで登って行きます。高度順応も出来ていて相当タフです。なので後ろからポーターさんが来たら避けて通して行くルールの様です。ロイさんは後ろにポーターの気配を感じると「ミギミギ」と言ってきます。右右と言って避けるよう即している訳ですね。でもどうやら「ミギミギ」を「避けろ」と思っているようなので、右はライト左はレフトとロイさんに伝えます。右に避ける時は「ミギミギ」左に避ける時は「ヒダリヒダリ」と。こんな感じで登山に使える日本語を伝え、目的地であるマチャメキャンプを目指していました。
17:30頃ようやく到着。約11kmの距離でした。すでにテントは張ってありますが、ポーターの1人が遅れて進められない作業があるようです。ようやくメンバーが揃い暗くなる前に夕食の準備をしてくれます。
↓キャンプ地に着く度にチェックインしていきます!
改めてガイドのロイさん、コックのローレンス、ポーターの若いイフレム、陽気なダニエル、最後までどっちがどちらか見分けがつかなかった接点の少なかったネルソンとユリウス。
↓調理の様子!奥がコックのローレンス!
期待以上の美味しい夕食を終えこの日は就寝。テントで寝袋の登山らしい就寝。明け方トイレに目が覚めてテントを出ると、なんともすごい星空に感激。「星ってこんなにあるんだ」「流れ星ってこんなにあるんだ」とびっくりしました。ガラではありませんが、これをきっかけに夜中に起きて星空を眺めるが毎晩の楽しみになりました。
9月6日(木)
7:00起床。昨夜は日が暮れて寒くなる前の21時には床に就いたので、何度か目が覚めつつも十分な睡眠が取れました。
イフレムがモーニングコーヒー用のポットと洗顔歯磨き用にと洗面器にお湯汲み運んでくれます。この先幾度もイフレムの、テントをゆすり「ハロー」の声で僕の活動がスタートします。
↓すでに雲海!そして絶景!
↓このコーヒーと紅茶には命を救ってもらったくらい貴重でした!
朝食はパンとスープで終わりかと思ったら、その後にパンケーキとオムレツなども出てきました。おそらくゲストの僕に満足な食事と高山病対策にと提供してくれてるのでしょうが、お腹いっぱいです。そもそもパンだけですら3枚も頂けない量です笑
↓これでは終わらない大量の朝食!
スワヒリ語で「お腹いっぱい」を「ニメシバ」と言うんだそうです。毎食の度に「美味しい」の「チャクラ キタム」と合わせて使っていました。
8:30マチャメキャンプを出発。
この日はシラキャンプを目指します。距離は約5kmですが、シラキャンプの標高は3,837m。でも大変かと思いきや、意外や意外に13:00には到着。こんなに早く着いてどうしましょう笑 外にいても寒くテントに入っても退屈です。
↓シラキャンプ到着!
↓キャンプ地はこんなにたくさんのグループがいます!
15:00高度順応も兼ねてか散歩に出発。他のツアー客とすれ違うのでこれもコースなのでしょう。高度はありませんが気分転換と時間潰しになります。
その後戻ってテントで休んでいると大きな歌声が聞こえましたた。隣にテントを張る大型グループからキリマンジャロの歌と踊りでゲストを迎えてる模様。音に誘われるがままに近寄ると中に入れとジャスチャーが。この日から拡張していたピアスからか、あらゆる登山客やポーター、現地人に『ジャパニーズマサイ』と呼ばれる事になりました。
↓歌って踊っているグループ!
その後夕食を終え就寝。
この日も夜目が覚め外に出ると星がキレイでした。(本当はただトイレに起きただけ)
9月7日(金)
7:00起床。昨日と同様イフレムに起こされ、心地良い目覚め。コーヒーや紅茶、洗顔用のお湯を洗面器に入れて用意してくれます。
実は朝晩と食後にバイタルチャックをしていました。よくわかりませんが体調は良いみたいです。
↓朝からがっつり!有難い!ご飯も炊いてくれます!
8:30シラキャンプを出発。
この日に目指すキャンプ地の標高は、シラキャンプと変わらない3,976mのバランコキャンプですが、またまた高度順応も兼ねてラバタワー(標高4,600m)を経由して行きます。いよいよ4,000m台へ突入ですが、トップの山頂は5,895m。酸素濃度は4,000mで2/3、6,000mで半分の1/2と言われております。ちなみに8,000mで1/3だそうで、今後身体にどんな影響が出るのか楽しみです。
↓分岐点!僕らは左からラバタワーへ!ポーターさん達は右からショートカットしています!
12:00ラバタワー到着。
↓ラバタワー!ここで宿泊する方々は7日間とか8日間のコースらしいです。
この日のランチは幾度となく現れる「ランチボックス」。天候には恵まれていたのですが、さすがに4,600mの高さは寒さを感じます。体を動かしていた方が寒さが和らぐので、5分で済ませ出発します。この先は下りになるのでサクサク進みました。
↓このランチボックスは要所要所で出てきます!
15:00無事にバランコキャンプに到着。
ポーター達はラバタワーには行かず、直接先回りしてくれているので、すぐにテントで着替え休みます。必ず僕達よりも早く到着しているカザフスタン出身の男性もやっぱりいました。ガイド同士も仲良くなったのかテントも近くに設置されています。もしかしたら小さいグループと大きなグループとエリアが分かれているのかも知れませんが、今となってはわかりません。
↓もうすでにテントが立っています!登山客はまだ来ていないのにどのグループのポーターさんも迅速!
↓
9月8日(土)
7:00起床。いつもと同じ朝。
この日はマチャメルート最大級の難関から始まります。
朝一番に登る壁から「ブレックファーストウォール」とも呼ばれている壁で、下から見上げると不安しかありません。
↓わかりにくいですがこれから登る壁!
↓
8:00過ぎにバランコキャンプを出発し、本日の目的地はアタックポイントであるバラフキャンプへと向かいます。ここまでの3日間は高度順応のためだったと今になってわかります。当時は楽な山行にキリマンジャロって楽勝と勘違いしておりました。
壁の手前まで来て改めて見上げると、やはり不安しかありません。1時間程で壁の上に着くと聞いておりますが、両手も使い登って行くと今までの山道とは違い、疲労が蓄積されて行くのがわかります。今夜仮眠を取り、頂上へアタックするとなると長い1日になりそうです。
それでも登り続けて行けばやがてゴールへ続いています。
↓伝わりにくいですが結構急な壁なんです!
↓
日も高くなりだんだんと視界が広がり、壁が終わろうとしているのがわかって来ました。
10:00頃ブレックファーストウォールを登頂。景色も良く、ここで少し休憩します。
↓良い眺め!
そして向かうはバラフキャンプ前にカランガキャンプ。
↓ウルフピークも近くなってきました!
12:00過ぎカランガキャンプ到着。昼食を取るのはここです。
基本的に登山中はガイドのロイさんと2人きりで、コックやポーターはショートカットしたり先回りして準備してくれたりなどで、山道で会うことはあっても同行する事はありません。
ふと思ったのが「全員揃っての集合写真がない」でした。それぞれ役割とペースが合うので揃うのは夕方で、皆さん僕のサポートで忙しく気が付いたら日が暮れています。明るいうちに皆が揃う数少ない機会に写真を撮れせて頂きました。
↓左からロイさん、僕、イフレム、ネルソン、ユリウス、ダニエル、下がコックのローレンス!
17:00頃、アタック前の最終キャンプ地バラフキャンプに到着。
標高は約4,673m。昨日通ったラバタワーと同じくらいですが、風が強くより寒さを感じました。
今日はこれだけの距離を進み、更には1番険しかったのに、この後夕食を取って仮眠をしてから23:00に起こされ、夜食であるお粥を頂き、24:00に山頂へ出発との事。
さすがキリマンジャロです。
夕食前にサンセットとキリマンジャロ山頂が重なったので、ポーターにお願いしジャンプした写真を撮ってもらいました。
↓ポーターのイフレムの荷物を持たせてもらったら、担ぎ上げられなかった情けない自分!
↓撮り直して3回ジャンプしましたが、息切れが30分は治まりませんでした!さすが高所!
23:00ポーターのイフレムが温かいお粥を持って起こしに来てくれました。でも強風でテントがバサバサいって仮眠もほとんど取れず、ろくに眠れずにいました。
これから山頂を目指すと思うと、長かったような短かったような、早かったような遅かったような、遠くかったような近かったような、不思議な気持ちではありますが、とにかく眠く疲れておりました。
9月9日(日)
0:00予定通りバラフキャンプを出発。ヘッドライトを点け登って行きます。傾斜がきつく山頂も暗くて分からず、少し先に見える別の登山客のヘッドライトがわずかな道しるべです。
トップまでは約5km、標高差は約1,200m。
傾斜角を斜辺と高さから計算してみると約13.5度となるようです。そんなにきつくないような数字になってしまいましたが、結構な登りでした。傾斜角と勾配とはまた異なるようですが、水平距離がわからないので計算はしておりません。
風も強く、体感温度はとてつもなく寒いです。
ガイドのロイさんに聞いてみると「マイナス」としか教えてくれません笑 わからないのか面倒臭いのか、僕の語学力では理解できないと諦めたのか…
そんな寒さの中、幾度となく仮眠を取りました。
もう眠くて眠くて。こちらもロイさんにお願いし「5分だけ寝かせて」と、3回ほど邪魔にならないよう脇に逸れて、体育座りで居眠りをさせて頂きました。
6:00、そんなこんなで朝日が望む頃ステラポイントに到着。
↓ステラポイントに到着!フラフラです!
概ね山頂です。後で聞くとここで満足し下山する方も多いようです。ですが我々はせっかくなのでトップのウルフピーク(5,895m)へと向かいます。
写真を撮ろうとiPhoneを取り出すと、バッテリーは2%しか残っておりません。こんな時のための「写ルンです」を取り出すと、バカになっていてシャッターが押せません笑
「寒くなるとバッテリーが弱くなる」と聞いてたものの、さっぱりイメージが出来ず、手持ちのホッカイロで温めるも2%から回復する訳もなく、ただただバッテリーが無くなるのを待つのみとなりました。
残雪を踏みしめ急ぎ足で歩きます。勾配はきつくないのですが、雪というより氷の上は歩きにくいのです。バッテリーがなくなったら記念写真も証拠が残せない…。そんな焦りのお陰で眠気は吹き飛び、黙々とウルフピークを目指してました。
7:00無事到着。iPhoneを確認するとまだ2%。色々と考えていたポーズも忘れ、ひとまず記念撮影。下山も残っており、バッテリーを残しておかないと心許ないので数枚で終了。
↓ガイドのロイさんと!
写真撮影が終わるとやる事がなくなります。立ち止まっていても寒いし、後から来る登山客も訪れるので、滞在時間は3分ほどで下山開始。呆気ない。
バラフキャンプまで昼食を取りに戻ります。ポーターさんは山頂には同行せず、ここで待機していたようでした。
下山ルートは行きの登りとは違う、ムウェカルートからなので景色も違い新鮮です。
ですがここからが今日の地獄の始まりでした。日が高くなりどんどん暑くなって行きます。なんせさっきまでマイナス20度くらいのところにいたのに、もう15度くらいまで上がっています。寒暖差が半端ない。でもいくら暑いからといって脱いでも荷物が増えるので諦める事に。日差しも厳しく唇に違和感を感じます。(この後約3週間唇が荒れ、ヘルペスと出血に苦しみました)
12:00ひとまずバラフキャンプにどうにか到着。チーム一同が笑顔で迎えてくれました。約12時間大した休憩も取らず歩いて帰って来ました。
テントに入り、まず上着を脱ぎ、汗まみれの下着を着替え、用意してくれていた昼食を頂きました。でも本日目指すのはここではありません。またこれからムウェカキャンプまで移動します。この山頂まで寝ずに登り、一気に25km降る5日目が最大の難関であり地獄でした。1時間程仮眠を取れせてもらい下山が始まります。
14:00仮眠後、キャンプ地に向かって出発。眠気はおさまったものの疲労は無くなっておりません。この下りの道中は写真もなく、会話もなく、ただただキャンプ地へと歩いていました。足元ばかり見て景色も記憶にありませんが、恥ずかしながら、急かすガイドと言うことを効かない身体に苛立っておりました。
17:00過ぎに無事ムウェカキャンプへ到着。ポーター達は僕が出発した後にテントなどを片付け出発したはずですが、いつ抜かれたのか知らぬ間に先に着いて、またテントとコーヒーなどを用意していてくれました。本当に有難い。このサポートがなければ登頂は出来なかったと思います。
とにかく疲れていたので、夕食後早々に就寝。この日だけは星空を見ることもなく深い眠りに落ちていました。
9月10日(月)
最終日。
6:00起床、7:00朝食、8:00出発です。毎度ながらですね。
イフレムに起され、お湯と朝食を運んでもらい、トイレと荷造りを済ませた頃、ロイさんと行程の確認とバイタルチェックです。いつもと違ったのはチームのメンバーがキリマンジャロの歌で送り出してくれた事でした。
↓バイタルチェックの最終記録!今度翻訳してみます!
↓歌で見送ってくれました!動画で残しておけばよかった!
残りの20kmを約4時間で下り、とうとうキリマンジャロ登山が終わります。
モバイル充電器でiPhoneは復活したものの標高が下がるにつれ、植物の背丈も高くなり景色は楽しめず、写真を撮る機会もございません。
11:30頃、程なくしてムウェカゲートに到着。呆気ないものです。これにて終了。
↓念願のゴールゲート!
最後のチェックアウトを済ませ、送迎の車を待ちます。
↓その都度ちゃんとサインしていました!
誰もが欲するこのタイミングで冷えたビールが売られています。
ガイドは待てと言うのですが、待てるわけもなく、ガイドの分と合わせてビールを2本買い勝手に乾杯してしまいました。
↓フライングのビール!でも美味しかった!
待ての理由がわかったのは送迎車のレイモンドが来てからです。
なんと日本風のお弁当とキンキンに冷えたビールが2本用意されていました…。先走ってごめんなさい。
↓最後のお昼ご飯!ビールもありました!
↓
これにてキリマンジャロ登山は終了です。
本当はこれからキリマンジャロに挑戦する方への参考となればとも思っていたのですが、記録したノートを紛失したので、割と薄っぺらいものになってしまいました。
日本に帰ってきてから「どうだった??」とよく聞かれます。
正直一言で表現するには難しく、自分なりに分かりやすい表現で「また行きたい」「また登りたい」と答えています。
僕自身が無駄に多趣味なもので、普段から登山ばかりをしていた訳ではございませんが、素人でも挑戦出来るキリマンジャロを登頂し、またさらなる次に挑戦したいという思いと、もっと非日常を味わいたいと願う気持ちでいっぱいです。
この度はありがとうございました。
ご不便をお掛けしたお客様もいらした気がしてなりません。
でも大変申し訳ありませんが、仕事だけの人生は考えておりません。
皆様により良いヘアスタイルを提供するには、勉強と刺激、その勉強と刺激は仕事以外からも得るものが多いと考えております。
僕の人生は常にチャレンジです。
仕事以外でもたくさん挑戦して行き、それがお客様に役立てるよう、繋げる努力をして参りますので、これからもどうぞよろしくお願い致します。
◇いつでもカンタンWEB予約はこちらから♪
↓ちなみにこんな車がタンザニアではたくさん走っておりました!
↓認定書はロイさんが書いてくれました!なんとも味のある字!
↓メンバーのサインが入った日の丸は良い記念品です!