こんにちは。浅草橋の美容室アコール代表の中澤です。
まだ結果や成果に繋がっておらず何の自慢にもなりませんが、ここ最近は毎週のように講習やスクールに通っております。
あれほど苦手だった座学も進んで参加している自分が不思議で、加齢とともに衰える現実に抗うべく脳が反応しているのでしょう。
特に熱い思いや深い願いもなく始めたへアドネーションでしたが、協力して下さるたくさんのお客様に影響され、今では自分のサロンの特徴の一つになりつつあります。
そんな中、ジャーダックさんからのメールでのお知らせがあり「受講すると認定サロンになれる」「参加費の5,000円は全額寄付される」との言葉に誘われ参加してきました。
へアドネーションを始めてから、オフィシャルホームページや活躍されている美容室様をPCのキーボードが壊れるほど検索し(ちょっと大げさ)、『髪がつなぐ物語』という書籍は手垢で文字が消えるほど読み(かなり大げさ)、大阪まで本部の事務所まで見学しに行き(これは本当)、年間100人以上の経験を積み「これ以上へアドネーションに関して勉強することはないだろう」と若干ヘアドネ天狗になりかけていた鼻を、バッキバキに折って頂く事ができました。
ありがとうございます。
感謝しかございません。
へアドネーション賛同サロンとして、もうワンステップ、いや謙虚に半ステップくらいですが成長できた気がします。
今回は、講習で使ったモニターに映るパワーポイントと共にアウトプットをして、皆様と共有できたらと思います。
ご存知の内容もあるかも知れませんが、この記事で少しでも不安が軽減し、疑問が解消されたら幸いです。
今後とも、精進して参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
◆ヘアドネーションの始まり
・2008年に大阪で、現ジャーダック代表氏が、髪を通じた社会貢献をはじめるべくサロンを開業
・2009年に同サロンで日本で初めてのヘアドネーション活動が始める
・フルオーダーメイドでつくるウィッグは、ファッションウィッグでなく医療用ウィッグで、刺激が少なく繊細につくられている
・寄付された毛髪と募金だけでウィッグ制作をやっている
・髪の提供者をヘアドナーといい、受け取る人をレシピエントといい、 18歳以下までが対象で、19歳の誕生日を迎えると受け取れない
・取り組みに関わる方は、メディアやSNSも含まれ、NHKで柴咲コウさんがナビゲーターする番組から世間で大きく広まった(柴咲コウさん自身もばっさりカットしてニュースにもなりました)
・子供達の悩みは数多くあるが、レシピエントの7割は脱毛症、無毛症であり、抗がん剤治療、抜毛症という子もいる(爪を噛むなどのクセも同様らしく、自分で髪を抜く行為で、抜毛症は利き手側が多く脱毛しているケースが多い)
・大人になっても脱毛が続く場合もあるので、葛藤は続くそう
◆髪を役立てるシステム
・ウィッグ申し込み➡︎毛髪処理➡︎メジャーメント➡︎ウィッグ製作➡︎ウィッグ提供➡︎スタイルカット
・トリートメント処理は1つにつき2,000円くらいかかる
・ジャーダック本部に1日200件くらい届くが、50cm以上はそのうち1件くらいしか届かない
・ちなみに受領書を返信するのに1ヶ月くらいかかるので、お許しくださいとのこと
・メジャーメントはアデランスさんにも協力してもらっている
・トリートメントメント処理をして戻ってくるのに半年かかる
・メジャーメントを終え、植え付けが終わってまた戻ってくるまで約2ヶ月かかる
・JIS規格のウィッグは、安心安全のウィッグ
・スタイルカットをして提供するが、病室から外出できない子も多く、病院などで出張する場合もある
・31cm以上はSサイズ、ミディアムは50cmでMサイズ、ロングは75cmのLサイズと分けられる
・世界基準で12インチは30,48cm、なので31cmとお願いしている
・31cmに満たない場合でも研究機関に転売でき、活動資金に変わる(ジャーダックでは15cmは受け付けていない)
・現在でも200名ほどいる18歳以内の子供たちが、ウィッグが届くのを待っている
◆デモストレーション
・今回のモデルさんは小学校2年生の女の子で、手紙を用意してくれていました
・すでにこれで感動して涙を流す自分
・ブロッキングの位置取りが大切で、ロスをなくす
・切る前の最後の1,2ヶ月は葛藤の日々なので、少しでも多くの髪を提供できるように考える
・ねじってカットするとカットラインがズレないそう
・とても可愛くなりました
◆ヘアドネーションの葛藤とトラブル
・クレームや事故にならないアドバイスがありました
・カウンセリングがとても大切、これは僕も一番時間をかけ丁寧にしております
・説明責任、コンプライアンスが大切で、僕もヘアスタイルも含めリスクマネジメントまで伝えております
・アフターフォローの重要性で、信頼関係を築いてくださいとのことでした
◆トークセッション
・アメリカでは1996年くらいからはじまり、ジャーダックさんができるまで外国に送られていた
・2015年に柴咲コウさんを境にヘアドナーが3倍になった
・特に子供、特に男の子が増えた(プールの時の背中びしょびしょ問題やトイレで間違われる問題)
・たまたま長かったのをへアドネーションとして切っていただけが、最近では切るためヘアドネーションの為に伸ばす人が増えた
・昨今では3年続くサロンが10%で、今年の1、2月に登録サロンを解除するサロンが100件あり、廃業したサロンが多い
・美容業界はパーマ時代からカラー時代、今はヘッドスパなど健康メニューやオーガニック製品に注目されている時代
・自分の考えとお客様の考えの交換は、刺激の交換、エネルギーの交換
・壊れない社会を作るために、救いの場所、救われる場所として美容室がある
以上でございました。
最後は美容師の在り方や美容室の在り方の話しになりましたが、個人的には「本当はウィッグは必要ではない」という言葉が一番刺さりました。
そんなつもりは一切ありませんでしたが、我々の気を遣うような目線で傷つく子供もいるそうです。
もちろん個人差もありますし、受け取り側の気持ちもありますが、どんな状況でも個人を受け入れ、個性を大切にしたら、髪がなくても堂々と生活できるという話がありました。
病気は身近な問題で、本当に差別区別のない世界であればウィッグは必要ないと。
ですが、そう上手くはいかない事も多いのでは、と感じました。
それはへアドネーションをボランティアとして活動している方々の方が、良く分かっていることでしょう。
考えることがたくさん増えた貴重な時間でもあります。
この度は、本当にありがとうございました。
末永く、必要とされる美容室であるために、もっと考え行動し、皆様のお役に立てるよう精進して参ります。
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